日野日出志を追った初めてのドキュメンタリー。
生理的嫌悪感をもよおすグロテスクな絵柄の一方で、異形の者の悲哀を描く“怪奇叙情”は国内外を問わず人々を魅了する。
これまで謎に包まれてきた日野日出志の人生を仕事場での本人インタビュー、関係者インタビュー、秘蔵写真、プライベート映像などの膨大な素材を交えて構築。
本作の監督を手掛けた寺井広樹は幼少期に日野作品から強烈なトラウマを植え付けられた昭和キッズの一人。一体どんなエキセントリックで狂気じみた人物が描いているのか。
日本が世界に誇るホラー漫画の金字塔、知られざる巨匠の素顔がいま明かされる!
作品は手で描くものじゃない。心の底にあるマグマが大切。
怪奇世代のすべての人たちに贈る。
主演:日野日出志
漫画家。大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科教授。
1946年4月19日生まれ、旧満州チチハル市出身。
1967年のデビュー以来、雑誌「ガロ」「少年画報」「少年サンデー」などを中心に「蔵六の奇病」「地獄変」など数多くの怪奇や叙情的な世界を表現し、ホラー漫画界の重鎮として人気を確立。
国内にとどまらず海外でも高く評価され、翻訳作品が多数ある。
近年では叙情怪奇作家として絵本を創作するなど精力的に活動を行う。
監督・撮影:寺井広樹
文筆家。1980年、神戸市出身。
怪談の蒐集や超常現象の研究をライフワークとしている。『日野日出志 泣ける!怪奇漫画集』(イカロス出版)、『ようかい でるでるばあ!!』(彩図社)、『日野日出志 全仕事』(玄光社)など著書多数。
文筆業のかたわら、地方創生事業に進出し、企画プロデュースした「お化け屋敷電車」「まずい棒」が話題に。今夏公開の映画『電車を止めるな!』では原作・脚本を務める。
出演者:日野日出志
(以下50音順)
赤塚りえ子 伊藤潤二 犬木加奈子 御茶漬海苔 里中満智子 清水正 Joshua Kennewell しりあがり寿 高橋良輔 竹本勝紀 ちばてつや 手塚眞 ナカジマノブ(人間椅子) のむらしんぼ 古谷三敏 みうらじゅん 三浦みつる 山咲トオル
特別ゲスト:八名信夫
監督・撮影:寺井広樹 編集:大川稜祐 製作:日野プロダクション 製作協力:村井隼人 天野亮太 宣伝:オブバース・リバース 宣伝プロデューサー:石井雅教 橋本剛実 WEB制作:重元ふみ 配給:たきびファクトリー
日野先生は歴史上の偉人というイメージが強いので、未だにとても不思議な感覚で先生や作品と向き合っています。このドキュメンタリーを作りたいと考えたのは、なぜ日野作品は何十年たっても人々の心に残り続けるのかを知りたかったから。撮影を通して蔵六が描きたかった七色の美しい絵が浮かび上がった気がしています。